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Nino Ferrer (ニノ・フェレール) – La rua Madureira

Nino Ferrer (ニノ・フェレール) - Viva la campagna / La rua Madureira (Used 7")

下手したら、「Les cornichons」よりも、「Mirza」よりもボクが好きかも知れない(たぶん間違いない)、ニノ・フェレールの名曲と言えばこれ、「La rua Madureira」です。先日「dessinee shop (デシネ・ショップ)」で、『ニノ・フェレール特集 [Nino Ferrer special]』という小さな特集を開催していたのですが、ニノさんは1960年代から活躍していたフランスの男性シンガー(ちなみに、彼自身はイタリア生まれ)です。1960年代から70年代にかけて多くのヒット曲を生んでいた偉大な方ですが、晩年は絵を描いてゆっくり過ごしていたそうです…。

Nino Ferrer (ニノ・フェレール) – Viva la campagna / La rua Madureira (Used 7″)

そんなニノさん、何と言っても歌声が格好良い。フランス語の歌唱はどうしても甘ったるくなりがちなところですが、ファンキーな楽曲では抜群のパンチ力で黒人ばりにシャウトしてみたり、この哀愁のボサノヴァ「La rua Madureira」では、言葉にし難いほろ苦さというか、哀愁をバッチリ醸し出しててます(けっこう色んな人にカヴァーされてますが、如何にニノさんのフィーリングが素晴らしいかは、比べるとよく分かりますヨ…)。それなりに、フランスの古い音楽も色々と聴いたような気がするけど、フランスの人(黒人は除きますよ)でこんなフィーリングを出せる人って、あまりいない…、気がしますね…。もう一曲、同じような雰囲気のボサノヴァで「Oerythia」というナンバーも素敵だけど、ググッとくる感じの”哀愁”感に関しては「La rua Madureira」が一際沁みるなぁ。

この曲の舞台って、7月のブラジルらしいです。以前来日したフランスの男女デュオ、エレファンのリザが、ツアー中のBGMのDJでボクがこの曲をかけていたら、いたく気に入ったようで、「この曲の歌詞、すばらしいわ」と言いながら、歌詞の内容を教えてくれました…。ちなみに、今日紹介している7″は、イタリア語で歌っているVer.。オケは一緒と思いますが、微妙に響きが違ってて面白いのと、曲の終盤ではスキャットを披露してくれます。他にも、スペイン語歌唱のVer.もあるけれど、一番情感豊かなのはやっぱり、オリジナルのフランス語Ver.かなぁ…。↓ の動画は1970年のライブ映像ですが、素晴らしいですね。バックのトリオの演奏も相当格好良いですが、イントロでニノさんが英語で「もう一回、もう一回」って言ってるの、ちょっとカワイイ。何で英語なの(笑)?バックの面子が英語圏の人なの?

毎年夏が来ると聴きたくなって、そのまま延々何度も聴いている名曲です。つまり、通年でイイ、ってことネ(笑)。ま、名曲は何千回聴いても名曲ということで…。